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フォーミュラドリフト 第3戦 富士スピードウェイ

2017.08.16

~7月28日(金) 予選日~

FormulaDriftJapan Rd.3の会場は静岡県 富士スピードウェイ。昨年に引き続き、レーシングコースで開催されました。アウトクリップが3箇所、インクリップが1箇所設定され、審査員のRyan Lanteigne,Andy Yen,Robbie Nishidaの3名がそれぞれSTYLE, ANGLE, LINEを採点した。スタートはT3の立ち上がりに設置。そこからスピードを乗せて100Rをドリフト状態で立ち上がり、T5出口に設置されたアウトゾーンを最大角度で通過し、T6進入に設置されたアウトゾーンに向けて振り返す。減速をしつつT6のインクリップを通過し、T7出口のアウトクリップに車を運び、ゴール。

大パワーを必要とするコースではあるが、100Rの速度を稼ぐことができればSRエンジンでも十分に戦えるレイアウトである。実際、昨年同コースで行われたエキシビジョンマッチでは3位に入賞していることもあり、相性の良いコースだけに上位入賞は必須と意気込んだ。今回は全日程2日間で行われ、(通常は3日間)Day1に練習・予選、Day2に決勝という日程で開催された。練習走行ではリアデフを2種類試した。どちらも減速比は3.7だが、1つは2wayLSD、もう1つはスプールを持ち込んだ。練習1本目、LSDを装着しコースイン。ギア比は昨年と同様の為、バッチリ合っていた。走行途中にリアショックの減衰力を少し硬め、50分間の練習走行を終えた。
続いて、スプールデフに載せ替え、練習2本目。タイヤプレッシャー、減衰力には変更を加えず、コースイン。アクセルを抜くシチュエーションがない今ラウンドではスプールデフの方が圧倒的なトラクションを得ることができ、良い感触だった。しかし、練習走行中盤でクラッチに異変を感じる。滑ったような感覚。予選走行まで時間がなかった為、冷却やエア抜き等、できる限りの対策を施し、予選走行を迎えることとなった。

図2予選走行。高得点順に並べられ、トーナメントが組まれる。予選順位においてもポイントが加算される為、予選トップを目指して走行した。翌日の追走トーナメントへは41台中、32台が進出となる。路面はドライ。ピットロードからウォームアップエリアまでマシンを移動する段階で、クラッチが滑り動力伝達されていないことがわかるほど重症であった。タイヤの回転数とエンジン回転数が合った状態であればクラッチが滑りづらいと考え、ウォームアップエリアで必要以上にリアタイヤに熱入れを行い、タレさせた。

予選走行1本目。とにかく回転を合わせて100Rをシフトアップ。しかし、やはり4速ギアで動力が逃げてしまう。練習走行に比べ、全くと言っていいほど加速ができないままなんとか100Rをドリフト状態で立ち上がる。イニシエーションエリア(振り出し位置)寸前で、ドリフトを開始したものの、T5のアウトゾーンまでマシンを運ぶことができなかった。T5を小さく立ち上がり、サイドブレーキを多用し、T6を曲がりきる。T5同様、T7のアウトゾーンにも寄り切ることができず、全体的に迫力に欠ける小さいライン取りとなってしまった。配点の高いT5のアウトゾーンを外してしまっていることもあり、得点は伸びず、74pt。

予選走行2本目。トラブルを修復しない限りは点数アップは見込めなかったが、単走順位が翌日のトーナメント、更にはシリーズランキングにも影響する為、リアタイヤのプレッシャーを高め、点数アップを狙うこととした。1本目同様、慎重にシフトアップを行い、100Rを加速。しかし、1本目同様に4速ギアにシフトアップしたあたりでタイヤにエンジンパワーを伝えることができない。それでもドリフトアングルをコントロールし、1本目よりはラインに乗せることができたものの、全体的な迫力、ドリフトアングルに欠け、78pt。ポイントは伸ばすことができたが上位通過には至らなかった。

予選19位通過

図1

走行後はメインステージにてBest32の発表・表彰が行われた。その後すぐにスタッフ総出でクラッチ交換作業を始めた。分解し、摘出したクラッチディスクは摩耗が激しく、更にはカバーも目視でわかるほど熱が入り、ヘタっていた。昨年よりも4戦ほど交換サイクルが早いが、本年は決勝進出数が多いこと、トラクションが向上している為、消耗も大きかったようだ。その日のうちにすべてを組み上げチェックを終え、翌日の追走トーナメントに向けて修復を終えた。

~7月29日(土) 決勝日~

決勝日は午前8時30分から50分間の練習走行が設けられた。今まではダンパー機構のついたORC 1000F(メタルトリプルプレートクラッチ)を使用しており、4速シフトアップまで半クラッチ状態を保ち、シフトショックでリアがブレイクしないよう100Rを加速していた。しかし、手持ちのスペアパーツの在庫の関係でダンパーレスタイプに変更になった為、圧着力は素晴らしく発揮してくれるが、その反面半クラッチがなくなり、パワーバンドを外しやすくなってしまった。発進・シフトアップは慣れが必要に感じた。

図3●Best32 対戦相手はTeamKAZAMAwithPowervehicles NIC WILSON選手。
(マシン:JZX100マーク2 タイヤ:ACHILESS 123S)

Rd.2 エビスでもBest32で対戦したNIC選手。今回はマシンのグレードアップを施し、参戦。毎周、安定してライントレースをする選手。まずは後追い。私のスタートにミスがあり、スタート直後は少し距離を離されてしまったものの、100R出口で追いつき、一定の距離で走行。先行のNIC選手はシフトミスが有り、マシンの動きが乱れてしまう。

入れ替えて先行。後ろは気にせず自分の単走の走りを試みる。が、やはりスタートが上手くいかず、100Rで車速が乗り切らない。ドリフトアングルをコントロールし、なんとかラインに乗せるも、サイドブレーキで距離を伸ばす形でT6に進入。失速したところをNIC選手に合わせられてしまう。しかし、判定は僅差で私に軍配。Best16に駒を進めた。

図4●Best16 対戦相手はTeamD-MAX 横井 昌志選手。
(マシン:S15シルビア タイヤ:NANKANG NS-2R)

昨年シリーズ最終戦でも対決した、 900psを発揮する2JZエンジンを搭載したシルビアを駆る横井選手。リベンジを試みた。まずは後追い。空転することができるギリギリのところまでリアタイヤのプレッシャーを下げ、車速の高い横井選手に対策するも、スタート直後に車間を空けられてしまう。スタートでついた差は変わらないままゴールラインを通過。ポイントを取ることができなかった後追いとなった。
入れ替えて先行。100R出口まで真横につけられしまう。またも100Rで車速が乗り切らず、T5のアウトゾーンが余ってしまう。全体的に小さくなってしまった走行ラインに、きっちりと合わせられ、横井選手に軍配。リベンジならず。Best16敗退となった。

総合順位13

FormulaDriftJapan Rd.3の会場は富士スピードウェイ レーシングコース。今回はメンテナンスの甘さ、準備の甘さが結果に出たラウンドとなった。得意なコースということもあり、結果を出すことができなかったことが非常に悔しい。そして何より、2日間通して自分らしさを見せることができなかったことが惜しい。残り2ラウンド、まだまだ巻き返しは図れますので、入念な準備を行い、全力で戦って参ります。

シリーズランキング5(Rd.3終了時点)

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