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FORMULA DRIFT

【2018 FORMULA DRIFT Rd.1 Long Beach】レポート

2018年4月10日

初めてづくしのデビュー戦!トラブル発生も決勝進出!

【予選】

30位通過(予選出走台数30台)

【決勝】

TOP32敗退

 

FormulaDrift Rd.1はカリフォルニア州 ロングビーチ市街地コースにて開催された。

コースは基本的に道幅が狭く、特設フェンスが反り立っていることもあり圧迫感が強く、通常は駐車場として使われているということもあり、決して路面グリップは高くなく、コースの端にはタイヤカスが溜まりやすい上に、エスケープエリアが皆無の為、非常にリスキーなコースといえる。
全選手、予選前に7周の練習走行が与えられ、マシンセッティングやドライバーのウォームアップを行っていく。今回ルーキーは特別に1周多く、計8周の練習走行となったため、田口選手も8周みっちり走りこみを行った。

~予選日4/6(金)~

練習走行がスタート。まずは3速ギアで進入を試みる。全てのコーナーが直角で、コーナーの先が見えない為、思い切った突っ込みができない。しかし、アウトクリップ1からアウトクリップ2にかけてはスピードを乗せて壁に向けてマシンを勢い良く飛ばさなければ、思った以上にラインが小さくなってしまう。途中、4速ギアで進入するも、減速後のエンジン回転維持が難しく、あまり良いフィーリングではなかった。シーケンシャルドグミッションを搭載している為、10分弱の所要時間でファイナルギアを交換することは容易であるが、データを持っていないファイナルギア交換の作業に時間を割くより、成功率の高い3速ギアを使って周回を重ねることを優先した。周回を重ねるごとに徐々に成功率が上がってきていたものの、練習走行最終周の8周目、アウトクリップ1あたりでステアリングに違和感を持った状態でスピンをしてしまう。マシンに不安を残したまま練習走行は終了となった。

ステアリング周りのトラブルを疑いチーム全員で予選までの少ない時間でマシンチェックを行ったが、故障箇所は見つけられないまま、予選の時間となった。予選は昨年のシリーズランキングが低い選手から出走する。田口選手はルーキーイヤーということで3番目と早いタイミングでの出走となった。予選は全選手2回走行ができる。田口選手は1本目の走行は成功率の高い3速ギアでの走行をし、確実に得点を取り、2本目の走行では4速ギアを使用し高得点を狙う予定で予選へ挑む。

予選1本目の走行。予定通り、3速ギアで振り出した、タッチ&ゴーではリアバンパーが壁に接触したものの姿勢は乱れず、順調にドリフトを維持しそのままアウトクリップ1へ。しかし、そこでステアリングを切り込んでいるはずなのに、なぜかカウンターステアが間に合わず派手にスピン。練習走行での不安が現実となってしまった。スピンをしてしまった為に、1本目の走行得点は0pt。

予選2本目は予定を変更し、4速ギアではなく3速ギアを使用して確実に得点を取り、予選突破を狙う。しかし、チームは少ない時間と、ホットピットという難しい環境の中でマシンのステアリングの不具合の原因を探し出すことができなかった。

予選2本目の走行。3速ギアで振り出した。タッチ&ゴーも攻めずに走行。不安な振り返し。やはりカウンターが遅れて角度が付きすぎたものの、多少のインカットのみでマシンを抑え、なんとかドリフト状態を保ち通過することができた。角度も、ラインもめちゃくちゃであったがなんとかフィニッシュラインを通過し、走行得点は66pt。最下位ではあるものの、デビュー戦はなんとか予選を突破し、決勝に駒を進めることができた。

~決勝日4/7(土)~

そして、決勝日。メカニックが必死にマシントラブルの原因を探り、ステアリングラックを固定しているフロントメンバー部のクラックを発見。すぐに修理をし、なんとかマシンを修復することができた。

決勝TOP32 対戦相手はForrest Wang選手(NISSAN S15 Silvia 2JZ Achilles Tires)。まずは田口選手は後追いのポジションから走行となる。

後追いでの1本目。1コーナーの進入までの距離感は良かったが、タッチ&ゴー1の手前で少し距離が離れてしまい、アウトクリップ1の振り返しで距離を詰めようとした。しかし、ここで田口選手はFormulaDの洗礼を受けることとなった。振り返しの際、Forrest選手の出す煙で数秒間目の前がなにも見えなくなる。Forrest選手のマシンの位置も分からなくなり、今自分がコースのどの位置にいるのかもわからなるほどの煙で、日本ではまず味わったことのない量で、さすがの田口選手もアクセルペダルから足を離してしまう。煙が薄くなり前方の視界が良くなったころにはForrest選手は最終コーナーにさしかかっており、大きく差をつけられてしまう結果に。

そして2本目、前後を入れ替え、先行のポジション。1本目の後追いでは大きなミスをしてしまった為、先行でポイントを取り返すしか勝つ方法はないので、全開で1コーナーへ飛び込んだ。このイベント中の二日間で一番良い走りができた。しかし、Forrest選手は一定の距離を保ったままピタリと田口選手のマシンの後ろにつけていた。残念ながら完敗、TOP32はForrest Wang選手に負ける形となった。

2018年、FormulaD初戦。
初めての本場アメリカでのFormulaD、初めてのチーム、初めてのマシン、初めてのタイヤ、初めてのコース。
どれをとっても初めてだらけのラウンド。その中で、チームとして戦いトラブルがあったものの予選を通過し、決勝へ駒を進めることができたのは良い経験となった。
しかしながら、もっともっとステップアップをしなければならない。
次戦は初めてのバンクトラックでありますが、一勝にこだわり勝負をして参ります。
引き続き、応援の程宜しくお願い致します。

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