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【2018 FORMULA DRIFT Rd.2 Orlando in Orlando Speed World】レポート
TOP32敗退もマシンへの習熟UPで収穫の多い1戦!
【予選】
22位通過(予選出走台数32台)
【決勝】
TOP32敗退
FormulaDrift Rd.2はフロリダ州オーランドにあるOrlando Speed Worldが会場で開催された。
オーバルトラックを使用し、オーバル上段と下段のアールを繋げたシンプルなレイアウトのコース。
アウトクリップ・インクリップ共に2箇所ずつ設定され、加速区間は短いが、傾きが
ある為に慎重にクラッチミートをしなければシフトチェンジの度にリアタイヤがホイールスピンしていまい、横方向に逃げてしまう。アウトゾーン1はバンクの最上段、インクリップ1の手前で角度を保ったままバンクを下り、インクリップ2へと振り返す。ここには大きな段差が2箇所あり、振り返す位置によってはマシンの姿勢が大きく乱れてしまう難しいレイアウト。田口選手にとっては初めて体験するコースレイアウトだ。
~予選日4/27(金)~
予選走行までに練習走行が6時間あり、その中で各選手、12周の練習走行ができる。
そして、練習走行がスタート。自身初のバンクトラック。ファイナルギアは4.1を使用し、3速ギアホールドで走行。前ラウンドで壊れてしまったフロントメンバーは、新規で製作し直したことによりステアリングフィーリングが向上。逆間接(ステアリングアングルが深くなった際、ロックしコントロールが効かなくなってしまうこと)を嫌い、最大切れ角を抑制する調整式ストッパーを取り付けて走行を始めた。まず課題となったのがアウトゾーン1のバンク。迫りくる壁、ワンミスが命取りの恐怖感。走り始めの数周は思うように走れずにいた。
練習を重ねるたびにバンクに対する恐怖感は弱まったが、どうしてもバンクの終盤までマシンを上段にとどめることができない。そのライン取りが悪さをして、2つ続くインクリップを通過する際、大きなギャップに乗ってしまい安定した挙動で振り返しをすることができない。アウトゾーン2はコンスタントに深いアングルを保ったまま、ラインに乗せることができた。予選までにバンク終盤のライン修正が求められた。チーム内でファイナルギア変更の案が出るも、加速区間で振り出す際に更にギアが重くなってしまうのは、バンクへの恐怖心を助長させてしまうことを懸念し、変更なしで挑むこととなった。
予選走行。今回も予選走行は2本。前回同様1本目はポイントを押さえた走りをし、2本目で点を取りに行く作戦。
予選1本目。走行順は2番目。各4箇所のクリップポイントを取りこぼさぬよう意識し、スタート。加速区間ではマシンが暴れてしまわぬよう、コントロールしながら3速までシフトアップ。バンクに向けてドリフトを開始した瞬間の壁との距離は良かったが、徐々に下段に落ちてきてしまう。左足ブレーキでマシンをバンク上段にとどめようとするも、バンク終盤にはマシンがコース内側に向かってしまう。それ以外はまとめたものの、全体的なアクセル開度の低さや迫力感(スタイルポイント)に欠け、走行得点は70pt。
予選2本目。1本目とセッティングの変更は無し。バンク上段を走りぬくことだけを考えた。加速区間は1本目に比べ、荒いアクセルワークとなったものの、バンク中盤までは最上段、壁との距離数十センチを保ち、走り抜けることができた。しかし
、1本目バンク終盤にはマシンがバンクを下り始め、それを留めようとし修正を入れたところでマシンの動きが乱れてしまう。リズムを崩し、インクリップ2を外してしまったこともあり、得点は伸びきらず83pt。予選順位は22位となった。
~決勝日4/28(土)~
決勝日、決勝トーナメントTOP32が行われる前に練習走行が設けられる。予選時、バンク終盤で3速ギアが足りていない(エンジンが回りきっている)為に、バンク上段位置を維持することが困難だったのではないかと考え、ファイナルギアを4.1から3.9に変更し、練習走行に挑んだ。そうすると、バンク終盤においてエンジン回転数に余裕ができ、上段にとどまることが容易になったが、よりバンク上段を走行する為、最終的にはファイナルギア3.7を使用することになった。
決勝TOP32の対戦相手は予選11位通過のKristaps Bluss選手(BMW E92 LS Achilles Tires)。超軽量ボディに高出力V8を搭載し、コーナーリングスピードは群を抜く選手。まず田口選手は後追いのポジション。とにかく加速区間で離されてはならないと考えスタートしたが、バンクに差し掛かるときにはマシン1台分程距離を取られてしまっていた。追いつくべく、サイドブレーキは使わず、クラッチキックでドリフトをはじめ、バンクでは相手より少し低い位置を走行するも、追いつくことができない。距離は縮まらないまま、フィニッシュ。
そして2本目。前後を入れ替え、先行のポジション。先行はミスを恐れずに攻めた。バンクのライン取りも角度も良い。終盤まで上段を維持し、アウトゾーン1を抜
ける。その後、インクリップ2付近でドリフトアングルが浅くなったものの、高いアクセル開度を保ったままフィニッシュラインを切ることができた。しかし、その後ろにはKristaps選手のマシンが近距離でついてきており、Kristaps選手に軍配。TOP32で敗退することとなった。
第1戦終了後、時間がない中チームが仕様変更をし、挑んだOrlando Speed World。
田口選手にとって初のバンクトラックとなったが、第1戦に引き続きTOP32で敗退する結果となってしまった。
アメリカでの1勝はそう簡単ではないが、チーム全体として良い方向に向かっているのは間違いないので、次戦、チームの本拠地であるアトランタは勝ちを目指して戦って参ります。
引き続き、応援の程宜しくお願い致します。