2022 年 6 月 9 日
練習走行日。昨年は同コースにて練習走行中にサスペンショントラブルが発生し、セットアップデータを取ることが困難だった。車両本体は昨年同様のものを使用しているが、パワーレシオやトランスミッションは大きく異なる為、練習走行でセットアップを探るとが重要視された。小さなコースだが、コーナー繋ぎ目でのダッシュ力、そしてコース外側は全てコンクリートウォールで覆われている為、マシンコントロール性能を求め、 1 周目からセットアップを行っていった。開幕戦ロングビーチでリタイア後、各ラウンドはベスト 16 止まりで苦戦を強いられている今シーズン。ランキングをあげる為、とにかくチームは勝ちを必要としている。上位陣とのバトルを見据え、ドリフトスピードを高める為のセットアップを突き詰め、練習走行後半には安定かつ高いレベルでの速度を維持できるようになった。

2022 年 6 月 1 0 日
予選日。予選前に3 周の走行を実施。練習走行日後にセットダウンを行ったのみで、大きな変更はなし 。ラウンド 3 とは異なり、天候は安定している様子。先行走行は安定している為、後追いをメインに練習。予選前は 1 周のみの先行練習を行った。

予選走行。今回は昼間に予選が実施されるため、練習走行時とコンディションの違いはほぼない。振り出し位置を壁に寄せること、各振り返しにメリハリを出すことを意識し、スタートラインについた。アウトゾーン 1 はほぼ 90 度に近いほど角度をつけ、ゾーン 2 に対して、スムーズな振り返し。アクセル開度と角度は申し分なかったが、インクリップ 1 にて目印のコーンにノーズをヒット。それ以外はミスなくフィニッシュラインを通過したが、細かな減点とコーンへのヒットを減点され、 87ptを獲得し13 位予選通過を果たした。

2022 年 6 月 1 1 日
決勝日。TOP32 の対戦相手 は イタリア から参戦、 Federico Sceriffo 選手 (Ferrari 599 / NEXEN 。 1 本目は先行 。私の先行走行にミスはなし。 Federico 選手は終始接近していたが、マシンを置く位置がよくなかったというスポッターの判断。入れ替えて後追い。しっかり走れば勝ちであろうというスポッター、チームの判断であったが、結果はワンモアタイム。ワンモアタイム 1 本目、より攻めた先行の走りをして勝負を決めにかかる。私がアウトゾーン 3 に差し掛かったところで対戦相手の Federico 選手がオーバースピードで壁に接触。ドリフトが戻ってしまった為、私に大きなアドバンテージとなる。後追いはアドバンテージを考え、無理せず落ち着いて走行。勝負は私に軍配。ワンモアタイムの末、 TOP16 へ進出を決めた。

TOP16、対戦相手 は同じく GT Radial の スポンサードを 受けてレースに参戦する 、 Travis Reeder 選手 (BMW E46 M3 / GTRadial 。 1 本目は先行。 TOP32 同様、落ち着いて走行ができており、ミスなく、しっかりと自分の走りができ、その一方後追いのTravis 選手は TOP32 Federico 選手同様、接近しているが私よりイン側を走行しており、スポッターは私が後追いで Travis 選手と同じラインを通り、同様の接近を見せれば勝つことができるだろうという判断。入れ替えて後追い。しかし、Travis 選手のスタートがかなり速く、進入までの間に少し距離が開く。アウトゾーン 2 で遅れを取り戻し、相手の懐に入るが自身でも勝負の行方が分からない状況。
結果はなんと、またもワンモアタイム。 ワンモアタイム 1 本目は先行。全体的には良い走りであったが、 1 コーナーで角度のフラつきが出てしまう。入れ替えて後追い。先ほどの勝負で、助走区間にて引き離されてしまった為、スタートに十分気を付け、出走。良い距離を持って進入。全体的に Travis 選手の後追いより良い内容の走りができ、良い感触。ジャッジのアナウンスを待つ。しかし、私の先行時の角度のフラつき、そしてアウトゾーン 2 に おいて左足ブレーキを多用していること、が減点とされ、勝負は Travis 選手 に軍配。会場オーディエンス、そして勝利を掴んだ Travis 選手本人も驚きの結果となり、私たちは TOP16 でトーナメントを退いた。イベント後、ジャッジとの会話の中で、 必要以上の左足ブレーキが目立つ ということを指摘され、 TOP32 のワンモアタイムもそれが理由であったことがわかり、自身そしてチーム内でそれを把握しきれなかったことが非常に悔やまれる一戦となった。